macOS 10.15 (Catalina)へのインストール ------------------------------------------------------------ 本節では、macOS 10.15 (Catalina)でMateriApps Installerを利用する方法を記載します。 ツールのインストール **************************** toolsディレクトリにはいっているツール類は、macOSのパッケージ管理ソフト(Homebrew, Fink, MacPortsなど)を用いてインストールするほうが便利です。ここではHomebrewを用いる方法を紹介します。アプリのインストール先はデフォルトのままであるとします。インストール先は$HOME/materiapps, ビルドディレクトリは$HOME/buildになります。 まずhttps://brew.sh/にある情報に従ってインストールします。 :: $ /bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install.sh)" 次にツール類をHomebrewによってインストールします。他の方法でインストールがすでになされている場合は、Homebrewでインストールする必要はありません。以下のツールははじめにすべてインストールしてもいいですし、アプリのインストールで要求されたときにインストールするようにしても構いません。 :: $ brew install gcc $ brew install boost $ brew install cmake $ brew install eigen $ brew install fftw $ brew install git $ brew install gsl $ brew install hdf5 $ brew install lapack $ brew install libffi $ brew install openblas $ brew install openmpi $ brew install openssl $ brew install python@3 $ brew install scalapack $ brew install tcl-tk $ brew install zlib またアプリによっては、以下のツールもインストールしておく必要があります。 :: $ brew install svn $ brew install boost-python $ brew install boost-python3 $ brew install boost-mpi $ brew install wget さらにアプリによってはpythonのライブラリのインストールが必要な場合があります。以下のコマンドによってインストールしておきます。 :: $ pip3 install numpy --user $ pip3 install scipy --user $ pip3 install toml --user アプリのインストール ************************** まず最初のセットアップ(必要なディレクトリを作成するなど)を行います。 MateriAppsInstallerのディレクトリにはいり、 :: $ sh setup/setup.sh を実行します。次にインストールしたいアプリのディレクトリに入り、 :: $ CC=gcc-10 CXX=g++-10 FC=gfortran-10 CPP=cpp-10 sh install.sh を実行すればインストールができるはずです。正しくインストールされているかどうかは、各アプリのディレクトリで :: $ sh runtest.sh を実行することで確認できます。(respackのruntest.shを実行する際には、予めquantum ESPRESSOをインストールしておく必要があります。また次の節で述べる方法により、quantum ESPRESSOの実行環境を設定しておく必要があります。) アプリのダウンロード・インストールの途中で一時停止すると、ソースファイルが残ったままになり、再度インストールを行ったときにうまくいかないことがあります。その場合は、ソースファイル(デフォルトではホームディレクトリのmateriapps/source以下)にある対象アプリのディレクトリをすべて削除してください。 インストール時にエラーがでた場合は、エラーメッセージをよく見てください。多くの場合、必要なツール類がインストールされていないためにエラーが生じます。エラーメッセージから、必要となるツール類を読み取り、ツールのインストールを行ってください。 各アプリの実行環境の設定 ************************** アプリを実行するためには、実行環境の設定を行う必要があります。以下のコマンドを入力することにより、各アプリの実行環境を整え、すぐにアプリが実行できる環境を整備することができます。例えば、HΦをインストールしてある場合(インストールディレクトリがデフォルトのmateriappsであったとする)は、 :: $ ls $HOME/materiapps/hphi でファイルを表示させたときに、hphivars.shという名前の設定ファイルがあるはずです。この設定ファイルを下記のように実行し、実行環境の設定を行います。 :: $ source $HOME/materiapps/hphi/hphivars.sh